カメラのフォーカルプレーンシャッター
先幕と後幕が動いてシャッターが切れます
電子先幕シャッターは、先幕を電子的に行うシャッター。
フジに聞きました。
メリットは、機械的に先幕が動かないことで機械ブレが少なくなること。
それを使うことで、おかしくなることは?
確認しました
フリッカー低減機能は?
変わらず動作します
ローリング歪みは?
メカニカル使用時と変わらない
しかし、ニコンの調べてもらったら、「ローリング歪みは出ることもある」
気になるので、ネットで拾ってみました
https://dc.watch.impress.co.jp/docs/column/ml/1176043.html
デジカメWatchさんによると
「CMOS撮像素子で撮像素子シャッターがローリングシャッターになってしまうというのは、露出の「終了」がズレてしまうからで、フォーカルプレンシャッターでいえば後幕の走行に時間がかかってしまうことを意味する。一方で露出の始まりであるリセット動作は、比較的自由になる。そこでフォーカルプレンシャッターで露出の始まりを担当する先幕の機能だけを電子的なリセット動作で置き換えたものが、電子先幕シャッターである。
図3に示すように、後幕の走行より露出時間に相当する時間だけ先行してリセットラインを走行させる。このリセットラインが露出を開始しながら走っていくことになるので、電子的に先幕の機能を実現しているわけだ。露出の終了は後幕の走行で行うので、読み出し時間に関係なく速い幕速で走ればローリング歪みの心配はなくなる。」
なのでローリング歪みの心配はないと書いてある
ここで問題点にも触れている
ただ、電子先幕シャッターには2つの問題点がある。その1は露出ムラだ。フォーカルプレンシャッターの幕は撮像面に密着して走るのが理想的なのだが、実際には撮像面からすこし離れたところを走行する。特にデジタルカメラの撮像素子の場合は撮像面の前にカラーフィルターやカバーガラス、光学ローパスフィルターなどを設けるためどうしても撮像面とシャッター幕との隙間が大きくなる。一方で電子先幕の方は実質的には撮像面に密着して走行していると考えてよい。つまり先幕は撮像面との隙間ゼロで走り、後幕はある程度の隙間を置いて離れたところを走行するわけで、この食い違いが問題となるのだ。
図5を見てもらいたい。先幕と後幕の走る面にギャップがあると、(a)のように幕のスタート位置近辺と(b)のように走り終わりの近辺とでは実効的なスリット幅が違ってくる。走り始めの方が実効的なスリット幅が大きく、幕速度を一定とすれば露出オーバー気味になり、逆に走り終わりの方は露出不足気味となる。その程度は図からわかる通り、画面の端で被写体光がどの程度斜めに入射するかに関係する。ということは、撮影レンズの射出ひとみの位置で違ってくる。従って、撮影レンズの射出ひとみの位置がわかれば電子先幕の走行プロファイルを調整することによってこの露出ムラは簡単に補正できる。
この電子先幕による露出ムラが影響するのは高速シャッターでスリット幅が小さく、なおかつ射出ひとみの位置が極端である場合で、通常の撮影条件ではほとんど問題とならない。しかし、マウントアダプターを用いてオールドレンズで撮影する場合など、補正が効かず、最悪の場合は画面の端が欠けたりすることもあるので要注意だ。
問題点その2は「ボケの欠け」で、これも先幕と後幕の走行する面の食い違いによって生じる。図6(a)に示すように、点像を形成する被写体光は撮像面に向かって円錐形となり、焦点が合っていない場合にはこの円錐形を撮像面が横切ったところの円がボケの形となって、これを錯乱円と呼んでいるが、電子先幕シャッターのように撮像面との隙間に食い違いがあると、この錯乱円の下縁と上縁とで幕の横切り方が違ってくる。下縁では図6(a)のように電子先幕と後幕がほぼ同時に横切るのだが、上縁では図6(b)に示すように電子先幕が横切ってからある時間経過後に後幕が横切る。
つまり錯乱円の下縁では露出時間がほぼゼロになるのに対して、上縁ではある時間露出が行われる。極端な場合は錯乱円の下縁で後幕の方が先に横切ることになり、こうなると下縁近傍のある範囲は錯乱円の露出が全く行われなくなってしまう。これがボケの欠けなのだ。
前述の露出ムラと違い、こちらの方は画像処理による補正は難しい。しかし、この現象も最高速に近いシャッター速度で、しかも大口径レンズを開放近辺で使う場合と、かなり極端な撮影条件で生じるもので、通常の撮影ではほとんど問題となることはない。以下にボケの欠けの実例を示す。
ソニーα6000にSMCタクマー50mm F1.4を装着し、絞り開放シャッター速度1/4,000秒で撮影。従来型フォーカルプレンシャッターでは上の(a)のようにきれいなボケとなるが、電子先幕をオンにすると下(b)のようにボケの下が暗くなって欠ける。
結論
・ローリン歪みに関して、心配はない
・電子先幕による露出ムラは、この電子先幕による露出ムラが影響するのは高速シャッターでスリット幅が小さく、なおかつ射出ひとみの位置が極端である場合で、通常の撮影条件ではほとんど問題とならない
・「ボケの欠け」は、画像処理による補正は難しい。しかし、この現象も最高速に近いシャッター速度で、しかも大口径レンズを開放近辺で使う場合と、かなり極端な撮影条件で生じるもので、通常の撮影ではほとんど問題となることはない
ストロボ使用時は?
同じくメカニカルの時と同様に使える
注意点。
1/2000以上では画質が落ちる
X-T3の設定に
EF+M電子先幕+メカニカルという設定があります
「カメラが状況に応じて電子先幕またはメカニカルで撮影します」
詳しく聞きました。
1/2000以上にシャッタースピードが設定されるとメカニカルに切り替わるそうです。
それ以外の状況では電子先幕シャッターが使われているそうです
Fujiの場合、1/2000以上では、自動的にメカニカルに切り替わるので上に書いた高速時のという懸念はなくなる。
ニコンZ7II
Fuji X-T3
ソニーのαシリーズは、電子先幕が標準のようです。
積極的に使っても問題ないと思います