今週発売の現在コンビに等に並んでいる「サンデー毎日」。
そこの139.140.141ページ。
アルツハイマー病、最終診断。
「厚労省は、6月認知症高齢者が推定462万人、軽度認知障害(MCI)と呼ばれる予備軍を含めると800万人、と発表した。実に65才以上の4人に1人。」
衝撃的です。
2008年から全国38の医療機関で研究が行われている。
日本初の大規模研究で「J-ADNI」と称されていて、60~84才の約550人の脳を約3年間追跡調査し、現在約9割以上の追跡を終えている。
アルツハイマー病の原因物質とされるタンパク質
「アミロイドβ」
これが脳に蓄積してそのタンパク質の毒で脳の神経細胞が傷つき記憶障害を起こす。
現在の医療ではアミロイドPETと呼ばれる脳の診断装置で蓄積具合が分かるようです。
もともと脳にはこのアミロイドβを処理する能力が有る。
加齢等何らかの原因によってこれを処理する能力が衰えたり、蓄積される量が増えたりして処理出来なくてゆっくり溜まりながら脳の神経を傷つけ壊していく。
残念な事にまだこれを取り除く治療薬はない。
2011年に世界標準である4つの標準薬が国内でも使えるようになったが、進行を遅らせるだけで根治薬の開発は難航している。
このアミロイドβ、物忘れの無い健常な人でも加齢とともに蓄積が始まっている。
健常者でも約20%にアミロイドβの蓄積が有る事が分かっている。軽度認知障害(MCI)の60~70%、アルツハイマーの90%以上に蓄積が見られた。
軽度認知障害(MCI)の人の半数以上の人がアルツハイマーに移行する事も確認されている。
今年の秋から「J-ADNI-2」が始まったらしい。
軽度認知障害(MCI)の人たちは数年から10年程度の間に認知症の段階にまで知的能力が低下するケースが多い。
しかし、軽度認知障害(MCI)から正常老化の段階に回復して行く人も多い。
このような人に共通しているのは運動と食生活に注意をはらっている人。
アミロイドβの凝縮を促進するのは活性酸素。
なので有酸素運動を行って新しい酸素を送り込んで活性酸素を追い出す事が有効らしい。
ではアミロイドβと食生活の関わりに付いて。
この週刊誌では「トランス脂肪酸」について文末の方で書かれている。
アミロイドβと痴呆とトランス脂肪酸について
http://www.health-station.com/new20.html
最近の研究では、ニューヨークの研究者が、最低65歳で痴呆の徴候がない815人の食生活調査を行った(期間中に131人がアルツハイマー病を発症)ところ、飽和脂肪を最も多く摂ったグループは最も少なかったグループに比べ、アルツハイマー病の危険性が2倍高くなったと報告している。またトランス脂肪を多く摂ったグループもリスクが2倍以上になっていたという(Neurology’03/2月号)。
いろいろ調べるとトランス脂肪酸と痴呆の関わりが多く書かれていました。
トランス脂肪酸について。
「最近、米食品医療局(FDA)がトランス脂肪酸の使用禁止を打ち出した。
海外の調査では、トランス脂肪酸を多く取っているほど、認知能力が早く低下する。
ドイツではトランス型脂肪酸を含むマーガリンは製造禁止
では、「トランス脂肪酸」とはなにか?
詳しくはここ
http://transfat.karou.jp/food1/
脂肪酸は上の表のように大きく分けて2つ有る。
飽和脂肪酸は、牛脂やラードなどの動物性脂で血液をドロドロにする。
不飽和脂肪酸は、本来、血液をサラサラにする油。
そしてシス脂肪酸とトランス脂肪酸の2種類に分類される。
シス脂肪酸は、魚等に含まれる良い油。
問題のトランス脂肪酸とは?人工的に作られたもの。
通常の脂肪酸はシス型という構造になっており、これは分子が不安定なため液状で劣化しやすいという性質を持っています。しかし水素を添加することで分子が安定化し、安定した構造に変化するのです。これがトランス型と呼ばれるものです。
トランス脂肪酸は常温でも固形を保つことができ、酸化や劣化がしにくいという特徴があります。そのため様々な食品に用いられているのです。しかし、トランス脂肪酸は体内で代謝されにくいので、人体の健康に様々な悪影響を及ぼすと言われています。
トランス脂肪酸はどんな物に含まれているのか?
マーガリン
ショートニング
が多く含む食品として代表的ですね。
ショートニングとは、マーガリンから水分と添加物を除いて純度の高い油脂にしたもの。
なのでマーガリンの2倍以上のトランス脂肪酸を含んでいます。
手元に有るお菓子の成分表示見てください。
使ってますよ。
気になる含有率は?
企業の取組みは?
2007年現在、米国のKFCやスターバックスなどの大手チェーンでも、トランス脂肪酸の含量の少ない油脂への切替を始めている
日本ケンタッキーフライドチキンでは2007年10月にトランス脂肪酸の含有量を半減させた調理油に切り替え、今後も含有量をゼロにする油の研究を進めていくと発表している
ミスタードーナツでは2007年12月より油脂そのものを切り替えるだけではなく、その他の原材料中に含まれる油脂も改善し、大幅にトランス脂肪酸量を削減したと発表している
セブン&アイ・ホールディングス (オリジナルパンのみ)2010年12月26日、トランス脂肪酸を含む商品を販売しない方針を明らかにした。
pasco 2006年(平成18年)2月より、パンや菓子に使用する油脂(マーガリン、ショートニング)を、トランス脂肪酸の含有量が少ないものに順次切り替え。
神戸屋 使用する油脂などの見直しにより低減。
モスバーガー パーム油と菜種油でありショートニングは使用していない。
ロッテリア パーム油100%でショートニングは使用していない。
日本ウェンディーズ 米国と共同歩調で2006年10月から全79店舗でトランス脂肪酸を含んでいない油に切り替えた。
ミスタードーナツ 2007年12月より油脂を切り替え、ドーナツ1個当たり平均1~1.5g含まれていたトランス脂肪酸を、平均約0.25gまで低減。
ケンタッキーフライ
ドチキン 2007年10月にトランス脂肪酸の含有量を半減させた調理油に切り替え、今後も含有量をゼロにする油の研究を進めていくと発表。
日清オイリオグループ (製造過程で水素添加を施した一部の業務用商品を除き)「国内で基準はありませんが、米国食品医薬品局(FDA)には、一食当たりトランス脂肪酸が0.5g未満(油脂の場合100g当たり3.5g未満)の場合に0gと表示できる基準があり、当社は既にその水準に達しております。」とある。
ブルボン 全商品の低トランス酸化(1サービング40gあたり0.5g以下)。
山崎製パンさん、立派です。
http://www.yamazakipan.co.jp/company/trans_fat/
ホームページで公表しています。
自社の製品すべてについてトランス脂肪酸の量を掲示しています。
食パン等、使用量ゼロです。
日清オイリオさん。
自社で公表しています。
マーガリンなどは、人工的に水素を加え作られています。
しかし。不飽和脂肪酸を加熱してもトランス脂肪酸は発生します。
揚げ物の油を繰り返し使うと、どんどん不飽和脂肪酸は増加します。
でもきりがない。
なのでアメリカでは
「植物性食品に含まれるコレステロールの場合と同様の理由で、含有量が少ない天然のトランス脂肪酸を食品成分表示に関する規制から除外している」
人工的に作られた物を規制の対象とするのでしょうね。
今使っているマーガリン。
気になりませんか?
日本食品分析センターさんの表です。
各社のマーガリン分析してますね。
調べて行くとカップラーメン等はトランス脂肪酸の巣窟のような書込みも見られました。
でも日清カップヌードル100gあたり0.05gです。
ここは早くからノンフライ麺になってます。
すばらしいです。
この表を見て「小岩井マーガリン」の数値が低過ぎる。
マーガリンなのに。
気になったので聞きました。
すると驚き。
この小岩井マーガリン。
現在のトランス脂肪酸の含有率0.3%。
100gあたり0.3gです。1.47gだったのに。
トランス脂肪酸を減らそうとしたのではなく、良質な物にこだわった結果こうなったらしいです。
ヘルシータイプが0.3%。発酵バター入りが0.7%。
なぜパッケージに堂々と書かないのか?
「食品の成分表示は法律で決められているので勝手に書く事が出来ない」
みなさん。
将来のために「小岩井マーガリン」を使いましょう。