車の任意保険。
そのオプションに
「個人賠償責任特約」
があります。
火災保険などにもオプションでつけることが可能ですが、車につけると示談交渉サービスが付いてきます。
何かあった時に本人同士ではなく間に立って交渉してくれます。
個別でこのような賠償保険に入る方法もありますが、車につけるとかなりお得です。
内容です
「日本国内、国外を問わず、記名被保険者、その配偶者またはこれらの方の同居のご親族・別居の未婚のお子さまが日常生活における偶然な事故(自動車事故を除きます。)により、他人にケガなどをさせたり、他人の財物を壊したりした場合に、法律上の損害賠償責任の額について、保険金をお支払いする特約です。また、記名被保険者、その配偶者またはこれらの方の同居のご親族・別居の未婚のお子さまが責任無能力者の場合に、その親権者や監督義務者等が監督責任を負う場合にも、保険金をお支払いします。なお、損保ジャパン日本興亜の同意を得て支出された示談や訴訟・裁判上の和解・調停・仲裁に要した費用などもお支払いします。日本国内で発生した事故に限り示談交渉サービスが付きます。」
いろいろな保険会社がありますがどこもほぼ同じ。
例えば子供が自転車で止まっている車にぶつかって修理代を出さなければいけなくなった。
サッカーボールが近所の窓に当たってガラスを割ってしまった
旅行中にハンドバックが売り物のツボに当たって割ってしまった。これらも全て対象内。
保険加入者本人、配偶者、同居の両親、結婚していない子供、大学進学などで離れて暮らしている未婚の子供。これらも全て対象内。
要点は、「事故」により他人の財物を壊したり、怪我をさせてしまった時に相手に支払われる保険。
事故でなくてはいけません。
スポーツはダメだそうです。山登りも。日常生活における偶然の事故が対象。公園でサッカーボールなどは、日常生活内。
事例を一件。
10年ほど前に、自分自身に起こったことです。
子供が友達とよそ見をして自転車を漕いでいて、前を歩いているおばあさんにぶつかりました。
そのおばあさんはしばらく、しゃがみこんだ後立ち上がり、うちの子供を叱りつけ、しばらくして、そのまま歩いて行ったらしいのですが、それを見ていた通行人が救急車に通報。ぶつかった現場から少し先の方で通行人が呼び止め救急車で搬送。
その知らせを受け、そのあばあさんが運び込まれた病院に直行。
「もう帰られましたよ」
レントゲンを撮ったところ、骨折もなく軽い打撲とのこと。
住所を尋ね、菓子折りを持って子供を連れて謝りに来ました。
玄関にあばあさんが出てきて両親共々説教をされひたすら謝り、「申し訳ありませんでした。かかった費用はもちろん払いますのでご連絡ください」内容はかなり省略しましたが、このような会話をして帰って来ました。
そのおばあさんは夫との2人暮らし。
玄関に入るとあちらこちらに怪しげなお札が貼ってあります。
それを見てギョッとして警戒。
2日後に電話
「お体の具合はどうでしょうか?」
「少し腰が痛いので歩くのも大変」
「病院のリハビリは、全然効果がないので近くの接骨院に通うことにしました。その費用を払ってください」
「あの〜どれくらいの期間になるかおおよそでいいのでわかりませんか?」その接骨院には以前から通っているらしく「少なくても6ヶ月はかかりますね』
「わかりました」「お大事になさってください」
その数日後、
「お身体はいかがですか?」
「買い物に行けなくなったのでタクシーを使うことにしました。その費用も払ってください」
「え!」
「あの〜どれくらいの間隔で買い物に行かれるのでしょうか?」
「ま〜一週間に4.5回程度です」
その近所には八百屋さんやスーパーがあります。
しかしポイントを貯めている安いスーパーに行きたいらしく、今まで300mほど離れたところへ自転車で通っていたそうです。
タクシーを呼び出してスーパーに行き、駐車場で待たせて帰りも利用。
ここまで聞いて、かなりやばい状況と判断し保険屋に電話。
ことの顛末を詳細に話し、判断を仰ぐ。
「その病院の担当医が判断し、リハビリを指示したにもかかわらず個人的な判断で接骨院に通う。そのこと自体は、ある程度は認めましょう。しかし買い物のためにタクシーを使うのはその家庭の事情です。がそれも少しは認めましょう」
その会話の後、「事故を受け付けるためには、医師の診断書が必要です。本人が病院に行ってもらってくる必要があります。
あなたから本人に連絡し、そのことを伝えてもらいますか?私(保険屋)から電話すると揉めるケースが多いので」
連絡しました。するとけたたましい声で
「私は被害者ですよそんな事する気はありません。」そう言って電話を切られました。
保険屋さんに電話。車の保険なので示談交渉サービスが付いています。保険屋さんに電話してもらいました。思った通りさらにこじれます。もうここからは事務的な応対にしました
僕からおばあさんに電話
「こちらは、怪我を負わせてしまった側です。かかった費用はお支払いいたします。そのためには医師の診断書が必要ですし、かかった費用の明細なども必要です。接骨院やタクシー代もある程度支払います。なので保険屋から送られる書類に記載し、医師の診断書も添えていただく事は出来ませんか」
けたたましい声で
「こちらは被害者ですよ、なんですかその態度は。警察に言いますよ」
「接骨院に行かれる事も、タクシーを利用される事もこちらへの相談もなしに事後承諾の形で進められましたよね。タクシー代も何ヶ月にわたっていくらかかるかもわからないし、こちらは保険屋さんを通す事にしたんです。払わないとは言っていません。このままでは保険から支払いを受けられないので、書類に記載して提出お願いします」
おばあさんは、奥にいる夫に
「おとうさ〜ん。と大声で助けを求めてます。しかし返事なし。その後沈黙。」「もういいです!」と言われ電話をがちゃんと切られました。
それから向こうからの連絡は一切ない。請求もなし。
結局保険も使わず、お金を払う事もなく時間が過ぎて行きました。で、この件は終了。
こちらが一方的に悪いのに申し訳ない気持ちと何もなく終わったことに安堵。
もしものために自動車の任意保険でのオプションで
ある
「個人賠償責任特約」入っておきましょう。
保険料は、家族全員が対象で年2100円のみ。
オススメです
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