アビガン(T-705、ファビピラビル)

以前から取り上げていた富山化学が作った薬。
アビガン(T-705、ファビピラビル)。
世界で初めての新しいインフルエンザ用の薬。
日本では、条件付きで承認されています。
タミフルや他に出ているインフルエンザ用の薬は、ほとんどが同じ物。

タミフル、リレンザなどと、このアビガンはどう違うのか?
タミフルなどは、ウイルスが宿主細胞から別の細胞へと感染を広げる際に必要となるノイラミニダーゼ (neuraminidase, NA) という酵素(糖タンパク質)を阻害することでインフルエンザウイルスの増殖を抑制する薬。
要するに、別の細胞への増殖を抑制。

アビガンは、ウイルスの細胞内での遺伝子複製を防ぐことで増殖を防ぐ仕組み。そのためインフルエンザウイルスの種類を問わず抗ウイルス作用が期待できるとされる。
こちらは、複製そのものを防ぐ薬。

強毒性の鳥インフルエンザに対抗出来る物として政府も渋々承認しました。
富山化学は、現在、富士フィルムの子会社になっています。
株価は地味ながら上がり続けています。

前から言われていたのですが、エボラに効くようです。
その他にもC型肝炎に効くとかいろいろ言われていました。
気になったので調べてみました。

アビガン(ファビピラビル)が有効なウイルス
一本鎖RNAウイルスの一覧。
これらに対してファビピラビルが有効である可能性があることになります。

アレナウイルス科 : ラッサウイルス
オルトミクソウイルス科 : インフルエンザウイルス
カリシウイルス科 : ノロウイルス
コロナウイルス科 : SARSウイルス
トガウイルス科 : 風疹ウイルス
パラミクソウイルス科 : ムンプスウイルス、麻疹ウイルス、RSウイルス
ピコルナウイルス科 : ポリオウイルス、コクサッキーウイルス
フィロウイルス科 : エボラウイルス
フラビウイルス科 : 黄熱病ウイルス、デング熱ウイルス、C型肝炎ウイルス
ラブドウイルス科 : 狂犬病ウイルス
レトロウイルス科 : ヒト免疫不全ウイルス
ちなみに、C型肝炎ウイルス、黄熱病ウイルス、ポリオウイルス、RSウイルス、ラッサウイルス、ノロウイルスには効果を示したという実験結果があるようです。

引用先
http://pharmacist.hatenablog.com/entry/2014/08/12/アビガン錠(ファビピラビル)がエボラ出血熱の

今回のエボラの件でこの薬が世界中で注目されています。
今後期待です。

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