エボラ出血熱

エボラ出血熱が猛威を振るっています。

【ジュネーブ共同】世界保健機関(WHO)は4日、西アフリカで猛威を振るうエボラ出血熱について、1日までに感染が確認または疑われる死者がギニア、シエラレオネ、リベリア、ナイジェリアの4カ国で計887人に上ったとの声明を発表した。死者は急増しており、WHOは封じ込めに向け対応を強化している。
 声明によると、感染が確認または疑われるケースは4カ国で計1603人。うち死者はギニア358人、シエラレオネ273人、リベリア255人、ナイジェリア1人。特にリベリアでの死者の増加が目立っている。

このエボラ出血熱。
突発的に発生・流行し、感染したときの致死率は50 – 90%と非常に高い

原因は何?
エボラウイルスが原因。RNAウイルス。
体細胞の構成要素であるタンパク質を分解することでほぼ最悪と言える毒性を発揮し、体内に数個のエボラウィルスが侵入しただけでも容易に発症する。そのため、バイオセーフティーレベルは最高度の4に指定されている。
しかし、これまでの死者数は1,590人(2012年12月現在)。
今日でも年間数十万人を超える死者を出しているマラリアやコレラと比較しても格段に少ない。
症状の激しさや致死率の高さの一方で、「他人に感染する前に感染者が死に至るため、蔓延しにくい」。

連日、ネットでエボラの話題が掲載されています。
8月5日のネットニュースから
「【ナイロビ共同】ロイター通信によると、ナイジェリア政府は4日、同国で医師が新たにエボラ出血熱に感染したと発表した。医師は同国で初の感染者とされる米国籍の男性の治療に当たっていた。男性は7月20日、リベリアから2都市を経由してナイジェリア最大都市ラゴスの空港に到着し、隔離された後に死亡した。医師の感染により、今後、男性と同じ飛行機の乗客らへの感染拡大が懸念される。」

では、感染が拡大するのか?
空気感染はしない。伝染性は決して強くありません。感染した動物または人間の血液や臓器、体液と密接に接触しなければうつりません。
致死率が90%にも上る致命的な感染症ですから、回復することは極めてまれです。治療法はありません。回復した患者から採取したウイルス中和抗体で治療薬を作る研究が進められています。ウイルスの自己複製能力を妨げる薬の開発も行われています。

治療薬はあるのか?
噂の段階
CNNは4日、医薬品メーカーのマップ・バイオファーマシューティカル社の薬剤が投与され、それぞれ異なる効果が得られたと報じた。
使用されたマップ社の薬剤「Zマップ」はサルに対する非臨床試験しか実施されていない。ヒトへの臨床試験が済んでいない医薬品を使用した実験的治療が行われるのは非常にまれだ。
米食品医薬品局(FDA)は過去に、臨床試験を完了していない医薬品でも患者の状態に応じて使用を認めるとしていた。Zマップの使用を許可したかどうかはコメントしなかった。

他に
NBC newsの記事によれば、実験中の薬として
カナダの会社が作っているTekmira
日本のT-705(favipiravir)
アメリカのBCX4430
MB-003
などを挙げている。

この日本のT-705(favipiravir) 。
ウイルスの複製そのものを阻害する今までとは全く違う薬
富士フィルム(富山化学)が作った薬ですが、既に日本では承認されています。
アメリカでは、第三層試験実施中。最終治験です。
この薬、ウイルスの自己複製能力を妨げる薬です。
C型肝炎にも効くと言われています。
「ファビピラビルはRNAポリメラーゼ阻害薬
ウイルスの増殖を止めることで感染症を治療する薬がファビピラビル
今までのほかのインフルエンザの薬は、インフルエンザウイルスを細胞内に閉じ込め、外に放出されないようにするという薬。
ウィルス自体の複製を止めるのでエボラにも効くと言われています」

調べると
http://www.news-medical.net/news/20140107/6338/Japanese.aspx
変な翻訳ですが
BioDefense の Therapeutics (BD Tx) – 米国部内の共同開発製品管理オフィスは、
(途中省略)進行中のインフルエンザプログラムのテストの favipiravir に加えて、 BD Tx はサービスメンバーへの脅威として考慮されるエボラウイルスおよび他のウイルスに対して薬剤の効力をテストしています。 研究室試験では、 favipiravir は感染させたセルおよび動物のいろいろ RNA のウイルスに対して有効であると見つけられました。

審査の厳しい日本で承認された薬。
アメリカでは第一層段階の薬さえも認めてしまうFDA。
ならばエボラにこのファビピラビルを使う事は想定出来ます。

日本では考えられませんが、アメリカならどうなのかな?

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