先日、幼稚園に行って集合写真を撮ってきました。
お客さん自身が使っているカメラは、キャノンの廉価版のデジタル一眼の比率が多い。
メーカーは、初心者用に使いやすいと判断して作っているんだと思います。
しかし、触った感想は
「かなり使いにくい」
手ぶれよりも気になるのは「人物ブレ」
シャッター優先モードにするのも面倒。
感度や絞りも何をしているのかわからない。
高感度にしてある程度絞りたいと設定しようとすると説明書なしでは変更しにくい。
先生に説明してもおそらく覚えられないし、使用されるのは複数の方。
フラッシュを発光しないで人物ブレを防ぐシャッタースピードで、高感度を使い、絞りはある程度絞る。これをカメラに求めるための設定がかなり難しいのです。
僕の頭の中には、瞬時に先生にとって最適な設定が浮かぶのですが、その設定までがかなり難しい。普通の人には無理。説明書を読みながら座学するくらいの時間が必要。それほどキャノンの安いデジタル一眼は大変。
感を働かせドアのロックを外す作業が次々とやってくる感じです。
そんな説明をすると、即座に嫌われます。なので笑ってごまかしてます。
今回は、手元にあったX-T2を渡し、試しに使ってもらいました。
初めは、抵抗の無いように感度(200から6400まで)をオートに。
絞りもオートに。シャッターもオートに。
ゾーンにしてAF-Sにして、背面モニターライブ表示のアイセンサー(ファインダーを覗くと自動で背面液晶が消え、ファインダーだけに。目を離すとファインダーが消え、背面液晶表示に)にセット。
実際に使っていただくと何の抵抗もなく使ってもらえます。
次に、「手ぶれよりも人物ブレ。室内で撮ると子供がブレてしまいますよね」
「このような時は、このシャッターダイヤルを1/250や1/125などにします。それに合わせ感度も絞りも自動で変わります。」
「レンズの設定はAにしておけば勝手に動いたりしませんし、手ぶれ補正もセットされています」
この状態で再び写してもらいました。
AFはゾーンに設定してもらっているのでピント合わせのための枠の設定もいらない。
そのままAF-Cにして撮ってもらいました。動き回っている子供に合わせゾーン内の緑のAF枠が動き回っています。CHにして向こうからカメラに向かって歩いてきてもらいました。全てピントが合い、何の知識もいりません。
そしてQボタンに割り当てていた顔認識モードをセット。
たくさんの子供を認識したくさんの顔認識枠が出て子供をターゲットしています。
ここで再び説明。
このカメラ、シャッターだけを人物ブレしないようにしてシャッタスピードをセット。そして常に顔認識モードをオン。他は動きのあるものはAF-C、普段はAF-S。
これだけで他に何もいじらなくても良いのですよ。
そして変えたく無い機能はロックすることが可能ですから間違うことは無いです。
向きを変えて再び撮影。
賞状渡しの画面を再現して先生にシャッターを押してもらいました。
立っている大人、相対する子供。きちんと顔認識が働いています。
気になることが。
奥の長窓からの光が床に反射してカメラが化かされています。
X-T2はカメラ上面の右に露出補正ダイヤルがあります。そこの中の「C」を選択。
すると前面ダイヤルを回すと露出補正が働きます。
それを説明し、再びカメラを構えてもらいます。
EVFなので即座に反映されます。覗きながらダイヤルをくるくる回すと明るくなったり暗くなったり。その説明だけで理解され、良い写真になりました。
X-T2の良さは、説明書を手元に置かなくても理解出来るわかりやすさです。
動き回ってピントなど合わせられない状態でもピント合わせ可能。
使える顔認識モード。
どこまでも細かく設定できるカメラですが、その人の撮影のパターンを考えセットし、それ以外は動かなくしてしまうロックもとても役に立ちます。
18-55をセットし、カメラ単体で使用するならとても軽いカメラです。
中途半端なコンパクトデジカメやキャノンの安いデジタル一眼よりは、長く満足して使えると思います。
少し高いですけどコンパクトデジカメからデジタル一眼に変えようと思っている方にはオススメです。